点数速報

受講中の林田さんがIELTSでOverall7.0点を達成しました!内訳はR8.5, L7.0, W6.0, S6.0です。

今回、河野塾ではLとRを行いたいとのご依頼で、まずはRにフォーカスしたのが奏功し、ずっと点数が上がり続けてついに8.5に達しました。当初は雑な読み方が目立ったので、「読みの解像度」を上げるべく、「英文を理解するとはどういうことか」「どこに目をつけるべきか」を伝えながら、丁寧に意味を取っていくことを心掛けました。

まもなくしてIELTSのリーディングテストではそこそこ手ごたえが出てきたので、早めにGMATのRCパッセージに切り替え、さらに「解像度を上げる」読みを続けました。それが奏功した形です。時間に間に合わせることを優先しすぎて読みが雑になることのマイナス点を本人がしっかりと理解して努力したのも大きかったと思います。

一方、Lについては発音矯正を当初から、かつ継続的に行いつつ、音読・リピーティング・シャドウイング・ディクテーションという「いつものメニュー」をやってもらった結果、こちらも一回だけ6.0が連続した以外は受験のたびに上がり続け、7.0に達しました。

今後はGMATに重きを置きつつ、IELTSも7.5を目指して引き続き学習していかれる所存です。私もできる限りのサポートをしていきます。

合格&点数速報

受講生のTさんがColumbia Business SchoolのMBAプログラムに合格しました!

Tさんは全く初学者の状態から河野塾でGMAT学習を開始し、GMATでは670点を獲得。EAでは166点(GMAT換算750点)を獲得し、見事合格されました。

Tさんより、河野塾のGMAT授業に関してコメントをいただいています。


河野先生には、小手先・テクニックではない本質的なGMATの考え方を教えて頂き、その上で、どのような状況においてはテクニックを使用すべきか、非常に実践的な解法・判断プロセスをレクチャーして頂きました。近年のGMAT、特にSCは表面的な文法テクニックだけでは回答が困難な問題が増えていると思います。河野先生の講義で、そのような最新の傾向に立ち向かえるベースを作って頂いたこと、本当に感謝しています!


私の指導方針をしっかりご理解いただいたうえで結果を出された点、教師冥利に尽きます。元々非常に優秀な方で、授業内でも「スジの良さ」は感じていました。なにぶん初学者だったので伝えることは多くなりましたが、それを猛スピードで吸収された結果だと思います。

Tさん、今回の合格、改めておめでとうございます!留学先でも同様に学業に励まれ、充実した留学生活となることを心より祈念しております。

点数速報

受講生の山本さんがGMATで680点(Q50, V33)を達成しました!

わずか2回目の受験での達成、素晴らしいの一言です。これでとりあえず出願し、状況によっては3回目の受験を考えるとのことでした。

山本さんは当塾のみでGMATを学習した、いわば「河野塾ネイティブ」(使い方合ってる?汗)。彼らの、点数が出るまでのスピードが速いなあと感じます(もちろん色んなケースありますが…)。

山本さん、おめでとうございます!出願でのご健闘を願っております!

単語集のやり方(3) ~完璧主義を避けよ~

単語集をやる際の目標設定として、多くの人が間違えるのは、「単語を永遠に覚えている」ことを目標としてしまうことです。

私は授業内で『4000』のやり方を手取り足取り丁寧に、明確に指導しているつもりですが、それでも間違えたやり方をしてしまう人が出てきます。その間違い方で一番多いのが、「単語の意味を言えても(チェックボックスに鉛筆で入れた)印を消さない」です。

「単語の意味を言えたら印を消して」と指示しているのに、なぜ消さないのか?それは「永遠に覚えているという自信がない」からです。つまり「今日はたまたま意味が言えたけど、明日も覚えていられるだろうか?一週間後は?一年後は?」と考えてしまうのです。そして「そこまで覚えている自信はないから、もう少し記憶が強くなるまで残しておこう」と考えます。その裏には、「せっかく英単語集をやる以上、しっかりやらなければならない」という思い込みがあります。「しっかり」というのは、究極的に言えば「永遠に英単語を覚えている状態」ということになるでしょう。意識的であれ無意識的であれ、単語集を用いた学習にこのようなイメージを持っている人は非常に多くいます。

それに対し、私は「ちょっとぐらいあやふやでも、記憶が長続きする自信がなくても、そのとき意味を言えたら印を消してください」と指示しています。なぜなら、印を消すのをためらっていると、印がいつまでも消えず、学習が停滞するからです。つまり英単語を完璧に覚えることよりも、スピード感を優先するのです。学習にはある程度のスピード感がないと停滞感が出て、気持ち良さを感じられません。そうなるとすぐに挫折してしまいます。世の中には、英単語に限らず、完璧主義に陥ったために何かに挫折してしまった人は多いはず。それでは本末転倒ではないでしょうか。

完璧主義を避けるべきもう一つの理由は、「永遠に覚えていられるかどうかを判断する方法がないから」です。英単語をいつまで覚えていられるかは、学習時点では判断できません。永遠はおろか、1年後に覚えていられるかどうかも分からないでしょう。それでは、いつ印を消せばいいのかに関する明確な基準がないことになります。基準がないから、1単語1単語につき自分の感覚で判断せざるを得なくなります。この判断に1秒~数秒の時間がかかる。判断するためのエネルギーもいる。明確な基準がないから判断がぶれ、いつも「これでいいのかな」と思いながら進めることになる。こうしたことにだんだん疲れてきてしまい、やはり挫折へとつながっていきます。

このように言うと「それでは記憶がいい加減な単語が出てくる。それらの単語は忘れてしまう。そうなったらどうするのか?」という疑問が湧いてくるでしょう。

今後の投稿でこの質問にお答えしますが、その前に「そもそも単語学習に対するイメージが違うのではないか?」というお話をします。

点数速報

授業で忙しくしている間に「速報」でもなくなってしまいましたが、昨年末受講生のHさんがGMATで710点(V38, Q49, IR6, AWA5.0)を獲得しました!!

Hさんについては、TOEFLで100点を超えた際にFBで速報しましたが、GMATでも結果が出ました。Hさんは主に当塾で学習、特にGMATに関しては当塾のみで学習して結果を出しましたので、私としても喜びはひとしおです。

とはいえ、ここまでの道のりは平坦ではありませんでした。TOEFLは受ける度に伸び、下がったり停滞することは一度もありませんでしたが、GMATは苦しい時期もありました。Mathは安定して49点以上を取れていましたが、Verbalは21→19→23→38と推移しました。最初にお試しで受けたオンライン試験の段階では学習量の不足もありましたが、会場受験となって以降は直前のPrepで38とか42とかを出していただけに本人としてはショックだったでしょうし、私としても授業内で手ごたえを感じていたので「なぜ本番でこれほどまでに点数が下がるのか」と考え込みました。

ただ本人としては「こんなもんだろう」という部分もあったようです。大学受験時代から本番に弱いとのことで、GMATの本番で点数がある程度落ち込むことも想定しており、つらい気持ちはあったものの、それほど落ち込まずに学習を続けたとのことです。

また、38点を取った4回目(オンラインを除くと3回目)の受験では、AWAやMathを先に行い、Verbalを最後にしたそうです。通常は頭が疲れる前にとVerbalを先に持ってくる人が多いと思いますが、その逆を敢えてやった、と。その理由は「頭がある程度疲れている方が自分は緊張しないで済む」と考えたからとのことです。自分を冷静に分析したうえで、緊張する自分の癖を無理に抑え込もうとせず、常識にも逆らって自分に最適な方法を選択した点、素晴らしいと思いました。

ただそうはいっても、あまり疲れすぎるのは良くないとも考え、IRの長めの問題はランダムクリック、AWAはテンプレを暗記し労力をあまり使わず解答するなどの工夫もしたとのこと。また彼は数学が元々得意で、それほど労力を使わずにMathが解ける自信もあった。数学が苦手な人はMathで労力を使いすぎる可能性もあるので、この順番はおすすめできないかも、とのことでした。自分の得手不得手を考えて、とにかく自分に合った戦略を練ることが大事、ということだと思います。

またこれまでの学習を振り返って思うところを尋ねたところ、「河野塾で発音を一番先に学んだのが一番良かった」との回答をいただきました。海外経験がなく、いわゆる「純ドメ」のHさんは、リスニングやスピーキングには自信がなかった、と。スピーキングはどうせやっても大して上がらないだろうから重視はしていなかったが、リスニングはどのように学習すべきか想像もつかない状態だったが、河野塾で発音から鍛えたことで順調に伸びた。それが早期のTOEFL100点越えにつながり、その後のGMAT学習や出願対策がスムーズにできた、とのことでした。

私は多くのケースでまず発音を教授しますが、その理由はまさにこのような理想的な流れに持っていくことですので、私としては我が意を得た思いですし、実際に結果が出たので報われた思いもあり、大変嬉しく思います。

Hさん、改めておめでとうございます!あまり表情や態度には出なかったものの、GMATが伸び悩んだ時はつらい思いをされているのを私も感じ取っていました。それでも努力を続けた最終的にこのような結果につながり、本当に良かったですし、最大限の敬意を表したいと思います。出願もそろそろ終わりに近づいていると思いますが、もうひと頑張りしていただいて、最良の結果が出ることを望んでおります!

単語集のやり方(2) ~なぜ「潰す」のか~

なぜ単語集を「潰す」ことが必要なのかを説明します。

それは「仮の目標を設定する」ためです。

単語集をやる人は多いが、収録単語を覚え切る人は少ないものです。河野塾の門を叩く生徒さんでも、これまでに一冊の単語集をやり切った経験がある人とそうでない人では、後者の比率が圧倒的に高いです。そしてこれまでどのようなやり方でやってきたかを尋ねると、「う~ん、何度も眺めて…って感じですかね」などとおっしゃる方が多いのです。

これは適切な目標設定が成されていない状態です。すなわち「どういう状態になったらその作業が終わるのか」が明確でないのです。

単語集を覚えるという行為は、それ自体それほど楽しいものではありません。「苦行」と感じる人も多いでしょう。

終わりのない苦行に耐えられる人間はいません。何とか逃れようとします。単語集の場合、それは挫折を意味します。

苦痛な作業であっても「何のためにやるのか」(目的)と「何をすれば終わるのか」(目標)が明確であれば、耐えられます。

単語集をやっている人にとって、前者の「目的」は比較的明確でしょう。単語の意味をあらかじめ知っていることが学習の効率アップ、ひいてはTOEFLなど各種試験の点数向上につながると思うからやるわけですから。

問題は後者の「目標」です。これが、英語でいえばcrystal clear、つまり「水晶のように透き通った」と言えるほど明確でなければいけません。「不明な単語に付けた印が消えるまで」という目標はあいまいさがなく、明確です。これを「仮目標」とすることで、単語学習が挫折するのを防ぐのです。

それにしてもこの目標はなぜ「」なのか。それは単語学習の目標に関する、極めてよくある誤解と関係しています。この誤解については次回投稿でお話します。

単語集のやり方(1) ~「潰す」とは何か~

私は生徒さんに「単語集を『潰す』ように」と指示しています。では「潰す」とは何なのか?

それは「知らない単語に印を付け、覚えたら消す。印が全部消えるまで繰り返す」ことです。

やり方を具体的に説明します。本書では一つの単元に500単語が収録されています。最初のステップは、その500単語すべてについて、意味を知っているかどうかをテストすることです。

まず紙などを用意して、日本語訳を隠し、英単語の意味を思い浮かべます。

“quota”の意味はなんだっけ?

そして紙をずらして日本語訳を確認します。思い浮かべた意味が日本語訳と合致していれば特に何もせず次の単語に進みます。もし違っていれば左隣のチェックボックスに鉛筆で印を入れます。

紙をずらして意味を確認し…
間違っていれば印を入れる

日本語訳の下に、単語を記憶に「引っ掛ける」ための解説があります。この解説が全ての単語に付いているのが本書の特徴ですが、テストの際は解説は読まなくて結構です。

このようにして500単語すべてをテストし終えたら、最初の単語に戻ります。ここからが本番です。最初のテスト時に印を入れた単語のみ、テスト時と同様に日本語訳を隠し、英単語の意味を思い浮かべます。

印が付いた単語のみ行う

そして正しい日本語訳が言えれば印を消します

正解したら印を消す

間違えたら印はそのまま残しておき、解説に目を通します。

間違えたら印は残し、解説を読む

この「単語の意味を考える」→「正解すれば印を消し、間違えれば印を残して解説を読む」という作業を、その単元に含まれる全500単語(の内、印が付いたもののみ)に対して行います。単元の最後にたどり着いたら、日付を入れる欄に終了の日付を記入します。

単元の最後の単語に到達したら、日付を入れる

そしてまた最初の(印の付いた)単語に戻ります。日本語訳を隠し、単語の意味を思い浮かべ、正しければ印を消し…と、1周目と同じ作業を行います。最後の単語までたどり着いたら日付を入れ、また最初に戻ります。

2周目を終えたら日付を入れ、最初に戻って3周目

この作業を、全ての印が消えるまで繰り返します。これが「潰す」です。

ある単元の500単語を潰し終えたら、次の単元に進む前に、付属のCR-ROMに収録されている音声ファイルを用いて、さらに「潰す」作業を行います。音声ファイルのやり方については後の投稿で説明します。

音声ファイルも潰し終えたら、いよいよ次の単元に進みます。例えば「80レベル」の「1st」を終えたら、次は「80レベル」の「2nd」です。「2nd」についても本で潰し、さらに音声で潰し終えたら、「100レベル」の「1st」へ進むといった具合です。

こうして全単元を潰し終えたら、この単語集を1回終えたことになります。

ではなぜ単語集を「潰す」と発想すべきなのか?次回の投稿でお話します。

単語集の構成

河野太一執筆の『完全攻略!TOEFLⓇテスト英単語4000』には、タイトルの通り4,000個の単語が収録されています。

この4,000単語を、1,000個ずつのグループに分け、以下のように章立てしています。

1コア単語60レベル
2コア単語80レベル
3コア単語100レベル
4分野別頻出英単語

「コア単語」というのは、TOEFLやTOEICなどのテストを問わず、またトピックとなる学問分野などを問わずに登場する、英語の中核的な単語という意味です。

「60」「80」「100」などのレベル分けは、TOEEL iBTの満点である120点中、仮に60点を取るためには、その章に収録の単語は全て知っていなくてはならない、という意味です。

「分野別頻出英単語」は、地質学や天文学といった、TOEFLによく登場する学問分野に頻出する単語を集めています。

各章はさらに500単語ずつ(「分野別頻出英単語」のみ710と290)のパートに分かれています。この500単語のグループを順番に「潰してください」というのが、初回の授業で生徒さんに伝える「指令」です。「コア単語60レベル 1st」の500単語をまず潰し、次に「同 2nd」を潰し、そして「コア単語80レベル 1st」を潰し…という具合です。

なぜ私が「潰してください」と指導するのかについては、今後の投稿でお話します。