私は生徒さんに「単語集を『潰す』ように」と指示しています。では「潰す」とは何なのか?
それは「知らない単語に印を付け、覚えたら消す。印が全部消えるまで繰り返す」ことです。
やり方を具体的に説明します。本書では一つの単元に500単語が収録されています。最初のステップは、その500単語すべてについて、意味を知っているかどうかをテストすることです。
まず紙などを用意して、日本語訳を隠し、英単語の意味を思い浮かべます。
そして紙をずらして日本語訳を確認します。思い浮かべた意味が日本語訳と合致していれば特に何もせず次の単語に進みます。もし違っていれば左隣のチェックボックスに鉛筆で印を入れます。
日本語訳の下に、単語を記憶に「引っ掛ける」ための解説があります。この解説が全ての単語に付いているのが本書の特徴ですが、テストの際は解説は読まなくて結構です。
このようにして500単語すべてをテストし終えたら、最初の単語に戻ります。ここからが本番です。最初のテスト時に印を入れた単語のみ、テスト時と同様に日本語訳を隠し、英単語の意味を思い浮かべます。
そして正しい日本語訳が言えれば印を消します。
間違えたら印はそのまま残しておき、解説に目を通します。
この「単語の意味を考える」→「正解すれば印を消し、間違えれば印を残して解説を読む」という作業を、その単元に含まれる全500単語(の内、印が付いたもののみ)に対して行います。単元の最後にたどり着いたら、日付を入れる欄に終了の日付を記入します。
そしてまた最初の(印の付いた)単語に戻ります。日本語訳を隠し、単語の意味を思い浮かべ、正しければ印を消し…と、1周目と同じ作業を行います。最後の単語までたどり着いたら日付を入れ、また最初に戻ります。
この作業を、全ての印が消えるまで繰り返します。これが「潰す」です。
ある単元の500単語を潰し終えたら、次の単元に進む前に、付属のCR-ROMに収録されている音声ファイルを用いて、さらに「潰す」作業を行います。音声ファイルのやり方については後の投稿で説明します。
音声ファイルも潰し終えたら、いよいよ次の単元に進みます。例えば「80レベル」の「1st」を終えたら、次は「80レベル」の「2nd」です。「2nd」についても本で潰し、さらに音声で潰し終えたら、「100レベル」の「1st」へ進むといった具合です。
こうして全単元を潰し終えたら、この単語集を1回終えたことになります。
ではなぜ単語集を「潰す」と発想すべきなのか?次回の投稿でお話します。